「箇所」という漢字はよく使用しますが、その意味を正しく理解している方は少ないのではないでしょうか。
かしょには、微妙な違いが存在していてその使い分けに苦労することもあります。
ここでは、「箇所」「個所」「ヶ所」「か所」の意味とその違いについて紹介します。
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「箇所」「個所」「ヶ所」「か所」の意味とその違い
まず箇所と個所は、現在同じような意味で使用されています。
いずれも”部分的な場所”を示すのが特徴で、読みも同じ「かしょ」です。
箇所や個所は、小さいサイズの場所や範囲に限定されます。
ちなみにそれ以上になる場合には、「場所」という漢字を使用します。
意味は、箇所や個所と同じように使われますが、少しニュアンスが違うので意味を理解して使うことが大事です。
箇所と個所の違い
箇所と個所は、辞書の中ではほぼ同じ意味の言葉として分類されていることが多く、両社の違いは今一つ分かりにくいと言えます。
ビジネス文書においても、これらの箇所と個所は広く使われています。
この2つの言葉の違いを気にする方は余り見られず、混乱を招くこともほとんどないのが現状です。
しかしながら、日本語表記に詳しい方や言葉の使い方にこだわる方の場合には、箇所と個所の違いにも敏感です。
「箇所」:一般的には、箇所が本来のスタイルと認識されています。
「個所」:個所の方は数をイメージさせることから、複数の中の一部分を指す場合には違和感なく受け入れられることが多いです。
使い方
こうしたことから、「かしょ」の漢字の使い方で迷った場合には、箇所を使用する方がどちらかと言えば無難と考えられます。
例)この箇所がわからない。
また「~がある」「な~」といった使い方もされます。
「ヶ所」「か所」
また、所の数を表す場合には「ヶ所」「か所」がありますが、現在は「か所」といった使い方が一般的です。
「ヶ所」「か所」は、部分的な場所を数える時に用いられます。
例)この地域には空き家が4か所ある。
などです。
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かしょ
「かしょ」の場合には、時に平仮名が使われることもあります。
平仮名は幅広い意味で用いることが可能で、使い方に自信が持てない場合にはリスクの少ない選択となります。
実際、平仮名表記が一般的になっている漢字は現在多く、マスコミの印刷物などにおいても頻繁に平仮名表記が登場します。
間違いを指摘されるのを避けたい場合には、敢えて無難な平仮名表記を選んでおくのが一つのコツです。
使い方
文章の中での使い方によっては、漢字の表記が不自然になることもあります。
接続詞などの場合には、平仮名表記が用いられるケースが圧倒的に多いです。
フォーマルな印象を出そうと漢字を用いると、却って不自然になることがあり、注意を要します。
文脈によっては、平仮名表記の方が適していることも少なくないのです。
当て字
最近では、読みに合わせて漢字を振り当てる、当て字も増えています。
当て字の場合には、本来の使い方とはかけ離れていることがほとんどです。
見た目の印象や雰囲気などから漢字を選ぶケースも多く、時に混乱を生じさせます。
当て字は特に名詞に用いられており、近頃は人物の名前にも当て字が目立ちます。
辞書などを見ても特に使い方が掲載されていない場合は、当て字の可能性が出てきます。
漢字の使い方によっては、文章の意味が全く変わってくることもあり得ます。
ですので、使用する際には常に辞書で調べる癖をつけると間違いを減らすことに繋がります。
最後に
以上、「箇所」「個所」「ヶ所」「か所」の意味とその違いについて紹介してきましたが、どうでしたか。
正しい漢字の使い方をマスターしていれば、手紙やビジネス文書を書く際にも自信が持てます。
この記事がそうした足がかり的なものになれば、幸いです。
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