しばしば耳にするけれど、実はそれが本当はどんなものを表わすものなのか知らない、そんな言葉は誰にでもあるものです。
例えば「カオス」という言葉、最近ではインターネット上を始め日常生活でもよく聞かれるようになりました。
しかし、この言葉が正確にはどのような意味なのか聞き返すこともできずに、なんとなく理解したふりをして聞き流している人も多いのではないでしょうか。
いまさら人に尋ねるのは恥ずかしいけれど、できれば自分でも正しく使ってみたいものです。
ここでは、カオスの意味と使い方について紹介します。
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カオスの意味と使い方
「カオス」とは本来はギリシア神話の原初神からきており、ギリシア語で「混沌とした秩序のない状態」というような意味を持ちます。
混沌
まず「混沌・こんとん」とは、ギリシア神話においては、まだはっきりと分かれていなかった天と地、人種、思想、容姿などが混ざり合っている状態を言いました。
秩序のない状態(無秩序)
次は「秩序のない状態」ですが、この状態とはつまり無秩序(むちつじょ)のことです。
無秩序とは、「秩序・ちつじょ」に「無」がついた言葉です。
「秩序」とは、社会や集団などの正しい決まり事のことを言います。
「無」は何もないことですが、「秩序」に「無」がつく事によって打消しの意味があります。
従って、「無秩序」は正しくない状態、正常ではない状態を意味します。
カオスの意味
そう考えると、つまりカオスとは様々なものが無秩序に混ざり合ってどれがどうだか分からなくなっている、パニック状態のことを意味する言葉です。
ちなみにカオスの類義語には「混乱」「支離滅裂」「滅茶苦茶」なども挙げられています。
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使い方
では、現代においての「カオス」の使い方とはいったいどのようなものなのでしょうか。
基本的には、本来の意味とかけ離れた使い方はされていません。
つまり、現代でも「無秩序、混乱、どれがどうだか分からない」そんな意味で使用されます。
対象は広範囲に及び、どんなものにも使用できるのが特徴の一つです。
*OOOの中にはカオスが入ります。
例えば
「考えることが多すぎて頭の中が混乱状態になっている時」
・頭の中がOOO
「部屋に物があふれかえっていて散らかりすぎている状態」
・私の部屋がOOOな状態に・・・
「一度に対処すべき事柄が目の前にやってきて、どこから手をつけたらよいのか分からない時」
・OOO過ぎ・・・
などと使用されます。
その他にも例えば、
・ライブ会場がOOO
・姉の登場でOOOな雰囲気に
などの使い方がされています。
漫画や映画、小説などの内容や展開についても、この一言で「なんだかとにかくむちゃくちゃでヤバイ」ことが表現できてしまう便利な言葉なのです。
匿名で様々な意見を述べることができるインターネット上では、掲示板などが無秩序になった状態のときにもこの言葉が使用されます。
言いたい放題書きたい放題の意見のやり取りによって、話の筋道があちこちに行ってしまってどれがどうだか分からなくなった時に「カオスだ」などという使い方をされます。
掲示板にて
・ヘンなこと書かないでください。嫌です。自分でググれカス。誰か答えるもんか・・・OOOだ
カオスな状態から抜け出す方法
ちなみに人はこうしたパニック状態に遭遇すると、交感神経が強く刺激されます。
パニック状態になると動きが一瞬止まるのは、交感神経が刺激されたことで筋肉が硬直したからと言えます(本来、筋肉の硬直化の目的は別にあり、素早く行動するためとされています)。
その他にも、交感神経が刺激されると心拍数や発刊作用の上昇が挙げられます。
この状態は一種の覚醒状態でもあり、この場合冷静な判断や対応は出来ません。
従って、こうした状態を一刻も早く抜け出したいと思った場合には、まずはゆっくりと深呼吸をします。
そうすると、脳の緊張がほぐれ、体も同様にリラックスしてきます。
深呼吸とは、脳の交感神経の働きを通常通りに戻す効果があったのです。
カオスな状態に遭遇した際には、平常心を取り戻し、この状況から一刻も早く抜け出すためにも深呼吸をすることが大事です。
最後に
このように、この言葉は幅広い場面で様々な使い方ができる便利な単語だと言えます。
目の前に「混沌としていて、ぐちゃぐちゃで、何がなんだか分からなくって、どうしよう」そんな状態が起きたときには、この言葉を使ってみましょう。
それだけでなんとなくそばにいる人にも気持ちが伝わってくれるはずです。
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