私達が普段何気なく見る夢には、ただの夢で終わる夢や、正夢、逆夢、予知夢、などがあります。
- 正夢は、夢で見た内容が実際の出来事として起こることです。
- 逆夢は、夢で見た内容とは真逆のことが実際の出来事として起こることです。
- 予知夢は、後になって実際の出来事として起こることを指します。
ちなみに、正夢と予知夢との違いは、自分の行動パターンを変えようと努力が可能かどうかです。
正夢に関しては、気付いた時にはもうすでに手遅れ、過ぎ去った過去の出来事として捉えることが多いです。
これが予知夢になると、まだ、実際には起こっていない夢、正夢ではないけど信憑性が極めて高い夢になります。
予知夢とは、これから先の過ごし方によって変えられる夢でもあり、かなりメッセージ性の強い夢となります。
ここでは、予知夢を見る人の特徴や予知夢について紹介します。
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予知夢を見る人の特徴
予知夢と言えば、特殊な能力の一種で、「未来の出来事を夢の中で視る能力のこと」といった解釈がされることが一般的です。
特別な技術や訓練を積むことによって、習得できる場合もありますが、ほとんどの場合、先天的な能力であるケースが多々あります。
一般的な俗説
予知夢を見る人の特徴としては、感受性が高いという特徴があり、普段から洞察力が深く注意深い人が良く予知夢を見ます。
感受性が高い人は、これから先の未来で起こる出来事をその感覚で、無意識的にしかもその可能性がありそうな未来だけを見ている、と考えられています。
多くの場合、予知夢には、明確なビジョンや発生する日時などがわかる場合がありますが、発生する日時がわからないケースも存在します。
量子力学
予知夢のシステムや仕組みは様々な仮説や理論が存在しますが、最近の物理学の量子力学でその発生メカニズムが解明されつつあります。
量子力学における離れた場所にある二つの素粒子の関連性が発見され、実験によって実証され始めていることも予知夢の解明に拍車がかかっているのです。
量子力学によれば、遠く離れている物質は時間と空間を超えて繋がっていることが示唆されているため、予知夢とは、量子力学的な重ね合わせ状態にある素粒子の波動関数が夢の中で収縮することによって発生するのではないか、と考えられています。
予知夢に関する特徴の一つに、”自分の知らない風景を見る”というポイントがありますが、未来と現在の自分が重ね合わせの状態にあり、未来の自分が実際に観測した情報が夢の中でフィードバックされていることの証明になります。
最近ではインターネットによってさまざまな情報を共有することが可能になりましたが、予知夢を見る人についての情報も分類され共有され始めているため、特徴を分析することも安易となっており、今後こういった特殊な事例の解明が進んでいくことが期待されています。
ユング
夢といえばユングの夢分析がありますが、ユングはオカルト現象についての論文も多く発表しています。
ユングは、偶然起こる出来事には何かしらの意味があるとし、これを共時性(きょうじせい)あるいは”シンクロ二シティ”と呼び、別名では「意味のある偶然」としています。
意味のある偶然には、予知夢が挙げられその定義としては、「二つ以上の事柄がシンクロすることで起こる現象の事」となっています。
この定義に従えば、嫌な感じがして実際に嫌な出来事が起こる、「虫の知らせ」も予知夢からくるものとして考えられます。
またユングは、「夢」とは無意識下における願望の象徴としています。
そして、この無意識には「*普遍的無意識」と「個人的無意識」の二つがあるとし、予知夢は前者に当たるとしています。
*・・・普遍的無意識とは、人類が持つ先天的なものであり、違う民族などの神話に類似した点があるのはこのためだとされています。
ちなみに個人的無意識は、そのままの意味の無意識になり、何も意識していないことを指します。
イノセントな心
予知夢を見る人の特徴としては、イノセントな心を持つ人が未来のビジョンを視やすいことも挙げられているため、心がピュアな子供時代に覚醒する人が多いのも特徴です。
過去や現在にとらわれず大きな未来を見据えることによって、さまざまな未来を夢の中で視ることが可能になり、訓練次第では誰もが同じように明瞭な予知夢を見ることが可能となります。
夢の中で視た内容を、目が覚めた後もはっきりと覚えていることも一つのポイントで、夢の内容を覚える訓練をすることによって、一般人が短期間で能力を開花させることも可能です。
夢の中のメッセージをどのように解釈するかによって、未来は様々に変わりますが、ポジティブな解釈を行えば、予知夢は明るい未来を視ることのできるとても素晴らしいものになる可能性もあります。
第六感
予知夢を見る人の特徴としては、先程も紹介していますが、「第六感」いわゆる”虫の知らせ”というものがあります。
ただ、第六感と言っても様々あり、予知、テレパシー、勘、アイディアを閃くことも第六感の一種とされています。
夢の中で第六感が働くことで予知夢を見る、とも考えられており、第六感が働く人は予知夢を見やすいと言われています。
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予知夢を見る人を科学的に考察してみる
なぜ人は予知夢を見るのか?
古来から「予知夢」という概念は存在していて、ファラオやエイブラハム・リンカーンなども見ていたとされています。
- ファラオは、7頭の肥えた牛を食べる夢。
- エイブラハム・リンカーンは、自分が暗殺される夢。
こうした出来事を目の当たりにした古来の人々は、根本的な原因がわからないとして「予知夢は神の仕業に違いない」と結論づけました。
しかし、アリストテレス(哲学者)は、この予知夢を下級の人々も見ることができることを知り、「なぜ神は下級の人々にこうした夢を見せるのか」と疑問を持ちます。
結果、「神が下級の人々に自分の知恵を分かつことなどない」として、この出来事は誰にでも偶然に起こることで忘れてしまって良いもの、として締めくくっています。
可能性の法則
実際、私達が見る予知夢は、科学的に見ると「可能性の法則」が働いていると考えられています。
例えば、今日は海の夢を見て、明日は自分が死ぬ夢を、明後日は誘拐された夢を見たとします。
そして、3日目の朝にふと夢の途中で目覚め、ニュースで誘拐事件が起こった事を知ります。
すると、普段は夢のことなんて気にしないあなたに、その瞬間様々なキーワードが流れ込んで来ます。
この場合は、2日目と3日目に見た夢のキーワードです。
しかし、1日目に見た夢のことは頭にはありません。
そして、欠けたものを埋めるように、2日目と3日目の夢のキーワードを軸にストーリーを無意識的に創造していきます。
もうこの頃には、「自分は特殊能力に目覚めた」と錯覚している、と言います。
つまり人間は、現実世界で実際に起こったことしか、夢として思い出せないのです。
そして、多くの夢の中、私達が思い出す夢は現実で起こるたった一つの出来事をベースにした夢であり、その他の夢については記憶が思い出せません。
記憶が思い出せた、その後はどうするのかといえば、自身の創造力で夢を膨らませ、より悲劇的に演出した予知夢を作ることになります。
「予知夢を見た」と話す本人に悪気はなく、無意識的に起こることなのです。
ほとんどの場合、夢は現実と被ることがありません。
その為、多くの人は忘れてしまいます。
ですが、ごくたまに現実と夢が被ることがあるため、その瞬間自分がそのことを予知していたと思い込んでしまう、と科学では考えられています。
ちなみに人間は、悲劇的な出来事の方が印象に残りやすい為に、不吉なことしか予言できないとされています。
夢日記と大数の法則
また夢などをノートなどに書き記す、いわゆる夢日記などを行う人は多くいます。
夢日記をつけていてれば、予知夢を見たという証拠にもなります。
夢というものは、見た瞬間に何かに書き記さなければ、すぐに忘れてしまいます。
ですが、多くの人は毎日のように夢を見ています。
そして、その多くの人の中で夢が現実とリンクする予知夢を見るのは、ごく少数です。
しかし、「*大数の法則」に従えば、このごく少数の人達が膨大な数となることがあります。
大数の法則
例えば、地震、津波、土砂崩れなどの天変地異は、毎日ではないにしても頻繁に発生しています。
事件、事故、などの人災、犯罪などに至っては毎日のように発生しています。
これを大数の法則的に考えれば、予知夢を見る人の割合は跳ね上がり、夢日記に書いたり、あるいは何かの出版物に書いたことが、現実世界で起こることも可能性としてはあり得るものとなります。
結果、「予言者」として崇拝の対象とされることが考えられます。
*・・・大数の法則とは、確率論のことです。
何かを試みて、その工程を何回も繰り返せば、一定の確率に近づくというものです。
最後に
以上のことから、夢を見たからと言ってそれを全て「予知夢だ」と捉えることは危険な考えでもあります。
一般的に見ても、夢で見た出来事がリアルの世界で起こることは、稀です。
夢のメッセージに気付いて行動を起こした結果だ、という考え方もあります。
しかし、大概がただの空想的なものに終わることが多いです。
予知夢を信じるあまり、犯罪などの事件や現実逃避、パニック状態に陥る、などのデメリットもあることを理解し、過度な行動を起こさないように注意することも必要です。
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