猿飛あやめ
「外道にしか絶てぬ外道というものもある。私が汚れて誰かが救われるというのなら、喜んでこの手血に染めましょう。」
という漫画(銀魂)やアニメなどでよく聞くセリフ「外道」とは、どういった意味なのでしょう。
気になったので調べてみました。
ちなみに、漫画などでは「ド外道」などと使われることもあります。
スポンサーリンク
外道の意味と使い方
外道は、「げどう」と読みます。
意味
外道とは、仏教用語のサンスクリット語で、悟りを得る『内道』『内教』『内法』に対する言葉であり、『外教』や『外法』とも呼ばれています。
仏教以外の教えやそれを信じる者、異教・異教徒や異端のことを指し、古代インドの六師――(6人の自由思想家)や九十五種――(右の弟子達)を指したのが元々の意味でした。
「仏の教えや仏をそしる者」のことで、それが転じて「人の道や道徳から外れた人」全般を指す言葉となったのです。
それはいわゆる「人の在り方」に反するということに加え、芸の道、技の道、鍛錬の道などの『~道』にも当てはまります。
それにとどまらず、厄災をなす者、心のひねくれた者、邪悪な者に対しても用いられるようになりました。
「外道の面」というのは、そのような悪い人相を表す言葉です。
使い方
使い方として、次のような例が挙げられます。
■「彼は武士道とは遠く及ばない――侍で、誰も尊敬の念を抱かない」
■「芸人にあるまじき――ネタで客を呆れさせた」
■「お前のような――が、医者の信頼を歪めているのだ」
■「あなたのやり方は、まるで――のそれではないか」
■「――の言葉に耳を傾けるとは、俺も堕ちたものよ」
■「ここまで陰惨な犯罪は、――の仕業に違いない」
また、魚釣りの用語としても用いられることがあります。
狙った魚以外のものが釣れた時、「外道が釣れた」というように、落胆の意味を込めた使い方をします。
さらには、悪魔や化け物に対しても使われたりもします。
類義語としては、非道や極悪、巨悪、鬼畜、大逆、非情、下郎、異分子、はぐれ者、ろくでなし、人でなし、社会のクズなどが挙げられます。
スポンサーリンク
『邪道』
ちなみに、『邪道』と混同して使われることがありますが、邪道は「正当ではない、本筋ではないやり方」のことを指します。
つまり、筋道や方法の不正のことです。
意味が微妙に違いますから、使い方には注意が必要です。
『外道』とは犯罪者や極悪人、無法者を指す言葉
極論を言えば、『外道』とは犯罪者や極悪人、無法者を指す言葉です。
人の道を踏み外し、倫理観の欠如した者や事柄に対して使われます。
誰か、あるいは何かのことを指して言えば、それは貶みや罵り、見下しといった意味を含んで使われるのが一般的です。
「腐れ――」という言葉で使われることもあります。
「腐れ」という言葉が重なる分、より強く見下した表現となります。
強い表現であり、糾弾や非難を含んだ言葉ですので、軽々しく使うのは控えた方が良いでしょう。
最後に
「外道」という言葉は、慎重に、間違いがないと判っている場合にのみ使うことが、トラブル回避に繋がります。
関連記事
スポンサーリンク