書類でも書籍でもウェブサイトでも、日本語の文章を見ていると「原文ママ」という言葉が表記されているのを確認することがたまにあります。
ものすごくたくさん見かけられる言葉ではないものの、原文という文字にカタカナのママが合体した状態で、一体どのような意味が込められているのかは日本人であってもわからないという人はよくいます。
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文章で見る原文ママの意味とは?使い方は?
意味
「原文ママ」の意味ですが、決して母親を指す言葉ではありません。
実は、引用と同じ意味です。
使い方
「原文ママ」の使い方としては、ままという風にひらがなで書かれる例があれば、ママとカタカナだけで表記されることがあるものの、ままやママでは英語で言うところの母親と同じようなニュアンスに取られてしまいますので、一般的には原文を合体させた引用を示す言葉として書かれることが目立ちます。
省略した表記
ちなみにですが、実は原文ママは省略した表記です。
正確には、「*原文のまま引用」です。
*ままの部分の漢字は難しく、「儘」と書きます。
使い方の注意点
使い方の注意点としては、読む人に誤解を与えないようにするために、ママだけを使うのであれば文字の部分を亀甲括弧(〔〕)という記号で囲っておくのがより厳密な記述方法です。
例:〔ママ〕
また文章内で原文ママを使うときには、縦書きの引用であれば右側に記述し、横書きの引用ならば上にふりがなのように記述します。
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引用と原文ママの違い
「原文ママ」をもっと誰もがわかりやすくするなら、引用だけをその部分に記述すれば良い気もするでしょうが、この文字を記述するのは引用元の文章の誤字や脱字、文章の内容が間違っていたとしても、そのまま記載することを読む人に理解させるためです。
引用した人物の勘違いや知識が不足しているために、引用の文章を間違えていると、その文章を用いて事業を行っている取引先や雇い主、文章を読んでいる人物が間違いを指摘して訂正を求めることがあります。
しかし、引用した人物は原文に手を加えないことを意識してそのまま記載していますので、相手から指摘されないためにもこの言葉を使うと誤解を防げて便利なのです。
最後に
ネット上のブログやウェブサイトなど、個人運営に限らず企業のものでも引用をあらわす文字としてはあまり使われる例が見られないものの、ここぞというときに原文ママを使うことで、知的なブログやウェブサイトに見られるメリットがあります。
しかし、読者が親しみやすい文章を作成するなら、一般的に引用の文字を使ったほうがよい場合もあるため、上手く使い分けることをおすすめします。
ちなみに西洋では、ラテン語のsicが、同じ意味を持つものとして表記されるのが普通です。
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