それまで勤めていた会社を何らかの理由で退職する場合、もし雇用保険に加入していれば失業保険から失業給付金を受け取ることができます。
雇用保険受給説明会は、その失業給付金を受け取るためには避けて通れないイベントです。
逆に言えば、この説明会に出るためにハローワークに出頭することで、はじめて失業手当の支給が開始されることになります。
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雇用保険受給説明会に出席するには
では、この雇用保険受給説明会に出席するためにはどうすればいいのかというと、まず失業してからハローワークに出向き、説明会を受けるための手続きをする必要があります。
この手続きに関して重要なのは、そろえるべき書類です。
当然のことですが、自分がそれまでちゃんと会社で働いていたこと、そしてその会社を退職したことを証明する書類がなければ給付は受けられません。
雇用保険被保険者証
まずは、自分が雇用保険に加入していたことを証明する「雇用保険被保険者証」が必要です。
これは自分で保管するケースと、会社が保管するケースの二種類がありますが、後者の場合は退職日に返却してくれることが通常です。
そうでない場合は、早急に会社に返却の請求をする必要があります。
離職票
次に必要なのが、離職票です。
これは、会社がハローワークに提出する「雇用保険の被保険者としての資格を喪失した」ことを示す書類で、退職してから7~10日くらいで退職者の元に郵送されるのが通常です。
ちなみに、この離職票は二種類ありますが、特に「離職票2」と呼ばれるものには、退職理由と各月の給料の額が記載されており、これらの情報が受給額に大きく影響するので、その内容に間違いがないかをよく確認しておく必要があります。
その他
あとは本人であることを証明する免許書などの書類、写真2枚、印鑑、失業手当を振り込んでもらう銀行の通帳などが必要となります。
まとめると、
- 雇用保険被保険者証
- 離職票(2種類)
- 運転免許証
- 写真2枚
- 印鑑
- 通帳
*船員である場合は、船員保険失業保険証、船員手帳が必要です。
こうしてハローワークで手続きを済ませると、その日が受給資格決定日となりますが、その日から数えて7日間は「待機」期間となり、失業手当が支給されない期間として設定されます。
この待機が満了になると、はじめて雇用保険受給説明会に出席できるようになります。
ただし、自己都合による退社の場合、さらに「給付制限」と呼ばれる、3ヶ月間の待機期間が設定されるので、雇用保険受給説明会を受けることができるのは、その後ということになります。
会社都合の場合、説明会は受給資格決定日から1~2週間後に設定されるのが普通です。
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雇用保険受給説明会
雇用保険受給説明会は、受給資格決定日に貰うことになる「受給資格者のしおり」にその日時が記載されています。
雇用保険受給説明会は、ハローワークに近い会場で行われ、その内容は次のようになります。
- 求人案内など
- 雇用保険についてのDVD鑑賞
- 保険や失業について
- 不正受給について
時間にして約2時間半~3時間くらいかかります。
説明会
説明会では「仕事を選ぶな」的なニュアンスの発言も多く、受講者に対して不安や焦りを煽るような空気が強く感じられます。
ただ、このような発言を真に受けて、焦って就職を決めてしまうことは一番やってはいけないことです。
例えば、焦った挙句、求人情報のみを頼りに就職を決めた結果、「就職先がブラック企業だった」なんてことになってしまいます。
説明会で「仕事は選ばない方がいい」などと言われたからと言って、その発言を鵜呑みにしていたら被害を受けるのは自分です。
就職活動するときは「これだけは絶対に譲れない」と言った、自分の仕事に対する軸を持つことが大事です。
また、焦ってブラック企業に就職しない方法としては、
- 所定休日が週1日
- 会社の規模が小さい
などの企業は選ばないことが必要です。
私自身の経験からも言えるのですが、特に週休二日制の企業を選んでおけばホワイト企業に間違いはないです。
では何故、こうしたハローワーク側の対応になってしまうのでしょうか。
それは、早めに就職を決めてもらい、なるべく失業保険の支払いを少なくしたい、という思惑があるからです。
しかし、受給者の中には就職をしても失業保険をすべてもらうまで、失業という形にして申告するなどの不正受給を行う人も多いのが現状です。
こうしたこともあり、雇用保険受給説明会では不正受給例についての説明もされるようになったのです。
最後に
また、雇用保険受給説明会では雇用保険制度の仕組みや、ハローワークの使い方などのガイダンスを受けます。
その後、雇用保険受給資格者証と失業認定申告書を受け取れば、数日後には給付金が振り込まれる流れになっています。
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