ハローワークの求人を見て応募し、企業にいざ入社してみると「求人票と内容が違う…給料が安くなってる」などは日常茶飯事で、珍しいと思う人の方が少ないです。
求人票に就業時間が8時~17時までと書いているのに、いざ面接で質問してみると「朝はみんな早いよ」とか「先輩達は、7時前にはみんな事務所に集まっているよ」といった回答をします。
「書いてることと違うじゃないですか」とは言えず、「そうなんですね」とその条件をのんでしまうことも多いです。
こうした企業は求職者をつるために、わざと求人票に待遇が良いような条件を並べます。
面接の中で「今週から来れる…」とか「明日から来い」と即決する企業は、ブラック企業に多いです。
ここでは、そんなブラック企業を見極め、誤って選んでしまわないための見分け方などを紹介します。
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ハローワークにブラック企業の求人が多い理由
まずハローワークに行ってみるとわかるのですが、人が多いです。
「こんなにも仕事を求める人がいるのか」と驚くほどです。
そこに求人を出す企業の考えはというと
「こんなに人が多いなら、一人くらいは応募してくれるんじゃないか」という考えと「ハローワークなら無料で求人募集ができるし、一応出しとくか」といった考えです。
通常しっかりとした企業では、こういった考えはしません。
そうした企業は「ハローワークに載せると応募や問い合わせが殺到して仕事にならない」とか「うちは、そもそもハローワークには求人を載せない、載せるなら専門誌や転職エージェントに依頼する」といった考えです。
つまり、はじめからハローワークには、一定数のブラック企業の求人が集まるようになっています。
最後のセーフティーネット
これは国がハローワークのことを「最後のセーフティーネット」と定義していることからもわかります。
どこでもいいから働きたい、すぐにでも働きたい、中卒でしかたなくとか、年齢的に就職・転職が困難な人、あるいは民間の職業紹介事業等で、就職が難しい人が通う場所と国も言っています。
しかし、多くの人はこうしたことを知らないので、「なんとなくテレビで紹介されていたから」とか「失業保険を貰うついでに」といった安易な考えで通う人が出て来てしまいます。
従って「就職、転職といったらハローワークでするもの」と当然のように思い込み、ブラック企業へと入社してしまう人は多いです。
ハローワークに、低賃金、重労働、離職率の高い求人が多いことはわかりきったことなので、俗に言うエリートなんかはハローワークを利用しませんし、大手企業(優良企業)もそうしたことを把握していますので転職エージェント(人材会社)にわざわざ高い報酬を払い、優秀な人材を獲得しようとします。
ハローワークにはブラック企業の求人しかないのか
では、ハローワークにはブラック企業の求人しかないのかと言えば、そうではなくてあることはあります。
ハローワークにも実際は、ホワイト企業の求人がいくつかはあります。
ただホワイト企業といってもそのほとんどは、大手企業ではなく中小企業や小規模企業者になります。
ハローワークに大手企業の求人が出てくることは少ないです。
また、ハローワークレベルの優良企業といっても、やはり大手企業と比べますと低賃金の所が多く、仕事が済んでからダブルワークをしてお金を稼ぐという人は少なくないです。
ハロワでの就職・転職は、収入の面から言えば、満足できない人も多いと思います。
ハローワークでホワイト企業(優良企業)の求人を見極める方法
ハローワークでホワイト企業の求人を見極めるには、少しコツがいります。
例えば、新着求人に絞って探すことや、事務系の仕事を探すとホワイトカラーの求人を見つけることができます。
パソコンの自己検索機能
ハローワーク内でホワイト企業の求人を探す場合、パソコンの自己検索機能を使うと思いますが、あまりにも検索条件を指定してしまうことはホワイト企業の求人を除外してしまう可能性があります。
なので、必要最低限の情報だけを入力し、できるだけ多くの求人がヒットするようにして、徐々に絞り込んでいくこともホワイト企業の求人を見つける際に役立つコツです。
完全週休二日制(土・日)、祝日
ホワイトカラーの求人は一般的には、「完全週休二日制」を採用している企業に多いです。
完全週休二日制を採用する企業は、ある程度の企業規模で有り従業員のことも考えている企業と言えます。
仕事もそれほどハードではなく、ある程度の給料も貰えます。
特に「完全週休二日制(土・日)、祝日」となっている企業がおすすめとなります。
企業の給料はエリート達と比べたら低いと思いますが、ハローワークの求人なのでそうしたことには目を瞑る必要があります。
中高年(40代、50代、60代)
ただ、最後のセーフティーネットであるハローワークといっても、やはり中高年(40代、50代、60代)の就職・転職は厳しいのが現状です。
年齢制限も相まって、35歳を上限とした求人が多い事務系などの職種は難しいです。
中小企業でも、ほとんどの企業で学歴や経験者が優遇されやすく、当然ですがそれ以外の方は新しい求人が出るのを待つか、比較的採用条件の緩い警備員やビル清掃などに流れる印象です。
警備員やビル清掃が嫌という場合には、短期の仕事を探し働きながらそうしたホワイトカラーの求人を探さないと就職・転職は難しいです。
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ブラック企業の実態とは
では、ブラック企業のその実態について紹介します。
ブラック企業と言えば、やはり基本は、会社自体が小規模で大手の下請け、孫請けの企業に多いです。
大手の下請けがピンハネし、さらに次の会社もピンハネし、最後は孫請けに、といった状況では仕事をもらう立場ですので、納期が厳しかったりしても文句は言えません。
一方で、その納期を守れないとなると仕事がなくなる危険もあるわけで、そうなると従業員が過酷な日程で業務をこなすように強いられることは目に見えています。
また採用条件が緩く、掲載回数が多いという企業にも注意が必要です。
ハロ―ワークに求人が何度も何度も出ていないか、確認する必要があります。
要はそれだけ辞める人が多く、離職率が高い企業ということだからです。
飲食業(居酒屋のチェーン店)
ハローワークでよく見る、飲食業などもブラック企業が多いと言います。
居酒屋のチェーン店で働き出した、というAさんは朝9時ごろから夜遅くまで働かされていたそうです。
飲食業界は、人手不足の影響で社員が夜22時以降も働かされることも多く。
「昇進しても給料は上がらず、よけいな仕事が増えるだけだ」と言います。
毎日のように残業しても時間外労働には上限が設けられ、それ以上は俗に言うサービス残業として扱われてしまいます。
Aさんは「正社員になってもサービス残業ばかりさせられては…」と嘆いていました。
飲食業界はそもそも競争が激しく、どの店も低価格の料理を提供するためにこうした構図が成り立つのだそうです。
経営者は、いかに人件費を安く抑えるかしか考えておらず、正社員は過重労働を強いられ体調を崩す人が多い、と言います。
プログラマー・SE
また、ブラックの代表的なものにプログラマーやSEという職業があります。
原因は、人材の不足です。
こうした技術を持つ人は、恐ろしく少ないのです。
従って、毎日残業ということはザラです。
会社に泊まり込みの日には、寝袋にくるまり仮眠をとります。
プログラマーやSEという職業は、収入こそ良いのですが、それは労働時間が多いからであり、残業時間が70時間を超えるのは当たり前で、土日が休みといっても出勤することがあるのでそれを含めるとかなりの労働時間になります。
東京都の求人などを見てもSE(システムエンジニア)は、18万~上限は40万~60万といった求人が多く出ていることからも、それだけ残業時間が多いことが伺えます。
これを最初から残業なしで貰えると勘違いして、入社してしまうと辛い現実が待っています。
こんなハードな仕事をしていれば当然ですが、体調を崩す人も多くいます。
それゆえに退職者も多くなる現状があり、その都度ハローワークに求人を出して採用をする、といった繰り返しになります。
ハローワークに通う価値とは
実際、ハローワークに通う価値があるのかと言えば、中高年、学歴がない、どこでもいいから働きたい、昔から素行が悪くて…、といった人にはハローワークに通う価値があります。
あるいは民間の職業紹介事業等(転職エージェント)で、就職が困難と判断された人もそうです。
新聞広告や無料の求人誌などで職探しするよりも、ハローワークで探した方が良い求人が見つかる確率は高いです。
最後に
ハローワークには、ブラック企業の求人は多いです。
いつ見ても同じ企業の求人が出ている、といった場合には高い確率でブラックと言えます(採用しても人が辞めていくからです)。
中には、助成金目当てなどの「空求人」や能力のある人をとりたいから常に出している、といった場合もありますが、一般的に見ても長期間出されている求人には「何か問題がある」と疑ったほうがいいです。
学歴や素行に問題がない人は、就職・転職活動を行う際は、転職エージェントなどに登録をしておいて、上手くいかない場合にのみハローワークの求人で探すのがおすすめです。
転職エージェントに興味がある方は、こちらのなぜハローワークで転職した自分よりも、勉強ができなかった同級生の方が収入が多いのか。の記事を参考にしてください。
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