あらゆる仕事というのは、どんなものであれ生きていく上で必ず行わなくてはならないものです。
しかし、生きていくのに必要なお金を稼ぐために行う仕事は、良いことばかりではなく悪いことや辛いことがたくさん起こるものです。
そのようなとき、現実から逃げたい、仕事から逃げたいと望んでしまうことは、実はよくあることです。
しかし、現実問題生きていくためには仕事から逃げ出すことは容易ではありません。
では、どのようにしてそのような状況を乗り越えれば良いのでしょうか。
ここでは、仕事から逃げたい人の心理と対応方法について紹介します。
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仕事から逃げたい人の心理と対応方法
一般的な俗説
通常、仕事から逃げたいと思う心理としては、仕事が多忙で過労になるケースと劣悪な人間関係などによりストレスを抱えることが起因する場合が多いです。
仕事が多忙なケースでは、毎日残業、サービス残業も当たり前で日曜も仕事で休む暇がない場合です。
職場が劣悪な人間関係にある場合には、上司のパワハラ、セクハラ行為によるものです。
そうした状況に置かれることで、彼らは、上司や同僚などとの交流を避けるようになり周囲から孤立していきます。
職場では、事務的な会話のみに徹し、社内行事なども断り徐々に孤独感を強めていきます。
周囲から見れば、心を閉ざし他者との関係を疎かにしている人、人間に興味がない人、と思われることも多々あります。
自身が社会人になりきれていない
また、自身が社会人になりきれていないなどの心理的原因も考えられます。
彼らは、生産的な仕事にどこか満足できないのです。
こうした心理は若い男性に多く、行動や感情がいつまでも子どもっぽいとされていて「ピーターパン・シンドローム」とも言います。
「ピーターパン・シンドローム」である人は、社会的な役割を果たすことがないので、社会不適応とも言われることが多々あります。
仕事の意義が分からない
基本人間は、人を助けたり誰かの役に立つことをすることで、自分の生きる意味を見いだすことができ「幸せ」を感じることができます。
しかし、例えば、あなたが毎日のように誰の役にも立たないような意味不明な作業を強いられている、あるいは道徳的に反する行為をさせられていたとすると、作業中「こんな作業していて意味があるのか」とか、法的には罰せられなくても、悪いことをしていれば罪悪感を感じて精神的苦痛を感じてしまいます。
人によって、解釈の仕方は異なるためこれを良い意味でとれる場合には、「逃げたい」と思わないのですが、悪い意味で解釈してしまうと「幸せ」を実感することができないので最終的には、「仕事から逃げたい」といった心理状態に陥ります。
ただ、こうした解釈をしなければ、どちらにも縛られることがないようにも思われますが、実際はどちらかに解釈しなければいつまでも悩み続けてしまうと言われています。
哲学者のニーチェはこうしたジレンマを「解釈のジレンマ」と表現しています。
対応方法
では、仕事から逃げたい場合にはどうすればいいのでしょうか。
本当に逃げてみる
まず一つ目の方法は、思いきって一度本当に逃げてみるということです。
しかしすっぽかすのではなく、きちんと上司に電話し、無理矢理にでも有給や休みを作り、公的にお休みをもらいます。
一日、長くて一週間程度仕事から離れてみると、様々なことに気がつくかもしれません。
例えば、実家に帰ってみる、疎遠だった友達に連絡をして遊びにいってみる、といったようなことをすれば、大切な家族や友人の存在を再確認出来るかもしれません。
不思議なもので、一度がっつりと仕事を休んでしまうと、逃げたいという意識が薄れ「もう一度頑張ろう」という前向きな気持ちに変わっていきます。
もしこれで心境が変わらないのであれば、仕事を退職する準備を始めましょう。
欲しいものを思い浮かべてみる
欲しいものを思い浮かべてみるのも効果的です。
欲しいものや食べたいものがあっても、それらはお金がなくては手にいれることは出来ません。
それらを手にいれるためには、やはり仕事をして働くしかないのです。
そう思うと「それらのために・・・」と仕事をする活力が涌いてくるようになります。
考え方を変えてみる
その他の対策として、考え方を変えてみるのも一つの方法です。
実は仕事から逃げたいと感じるのは、仕事に対して責任感があり、特に真面目な人ほど思いやすいものです。
そのため、そのように感じた場合には、自分を一人のロボットのように思い、責任のことなどは何も考えず、ただただ目の前にある仕事をこなすようにしてみましょう。
逃げたいと感じる前に、全ての感情を押し殺してしまうのです。
そうすることで、仕事という概念が取り払われ、比較的精神的にも軽い気持ちで仕事を行うことが出来るようになります。
ただし、我慢しすぎることで無感情(*)となってしまう場合がありますので、注意が必要です。
逆にそうした感情を大切にして、あえて安定した職場から逃げ出す、勇気を持つことも必要かもしれません。
それが失敗か成功かはわかりませんが、そうした一歩を踏み出すことに意義がある、といった考え方もあります。
また、女性なら、職場恋愛や結婚することの結果として逃げることも可能です。
男性なら経済的に余裕がない時期だけ、ヒモ男になって支えてもらうなどの方法もあります。
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組織は何とかなる
「仕事から逃げたい」と思っても実際は、その後の会社内のことが心配になったりお金の心配から、逃げることを躊躇してしまうことがあります。
しかし、過労で自殺したいとか、死にたい、などと思う仕事からは逃げていいのです。
周りからは「我慢が足りない」とか、「甘えてる」「これからどうするの!」などと言われると思いますが、気にしないことです。
実際、組織というものは常に誰かがいなくなってもいいように代わりを用意しています。
例えば、あなたの上司がそうです。
普段あなたがしていた仕事は、あなたの上司がしていた仕事の筈です。
あなたが逃げても組織は、何とかなるはずです。
あなたが会社のことを心配する必要はないのです。
自分のことを心配しましょう。
お金に関しても、生きていれば何とでもなります。
実家に帰るなり、病気で働けないと思う場合には生活保護(*)などもあります。
上司が愚かで勤勉なタイプ
仕事から逃げたいと思う心理がとても強い場合には、実際逃げた方がいい場合も多いです。
特に上司が「愚かで勤勉なタイプで」ある場合には、逃げた方が良いと思われます。
愚かで勤勉なタイプとは、俗に言う真面目で一緒懸命に頑張るタイプで勤勉で無能な人物を指します。
組織では、問題を起こすことも多々あります。
このタイプが社会に出ると「社会不適応」と判断される場合も多いです。
彼らは、「勤勉であれば何もかも許される」と思う人も少なくありません。
中には自分の勤勉ぶりを周囲にアピールするべく、残業するケースも多いです。
自分は「有能である」と自負しています。
部下ができる人である場合には、自分のやり方を押し付けます。
職場にサービス残業が蔓延している場合には、あなたの上司が愚かで勤勉なタイプだと思われます。
将校の四つのタイプ
ドイツ陸軍の参謀総長(ハンス・フォン・ゼークト)は、こう述べています。
将校には四つのタイプがある。
利口、愚鈍、勤勉、怠慢である。多くの将校はそのうち二つを併せ持つ。
一つは利口で勤勉なタイプで、これは参謀将校にするべきだ。
次は愚鈍で怠慢なタイプで、これは軍人の9割にあてはまり、ルーチンワークに向いている。
利口で怠慢なタイプは高級指揮官に向いている。
なぜなら確信と決断の際の図太さを持ち合わせているからだ。
もっとも避けるべきは愚かで勤勉なタイプで、このような者にはいかなる責任ある立場も与えてはならない。
つまり、愚かで勤勉なタイプが指揮する組織には将来性がなく、あなたは今の仕事から逃げてもいいと考えられます。
広い思考の持ち主
仕事から逃げたい人の心理としては、広い思考の持ち主でることが挙げられます。
広い思考の持ち主は、組織の中で浮いた存在です。
彼らは、広く物事を考えることから、組織のルール、考え方に苛立ちを覚えることが多くなり、いつしか「組織から逃げたい」「抜け出したい」などと思うようになります。
人の言うことを聞けない、自分のやりたいことしかしたくない
また、人の言うことを聞けない、自分のやりたいことしかしたくない、などの特徴がある人も組織で群れることには向きません。
組織から離れて、一人で黙々と作業する仕事(*)が向いています。
在宅での仕事や起業・独立などをして、組織から離れましょう。
自分だけ組織に馴染めない、違和感を感じるのは一見すると悪いことのように思います。
しかし、それは組織における狭い環境から、よりワイドに考えられる人間になった証です。
広い思考の持ち主は、無限の可能性を秘めていると言えます。
最後に
仕事から逃げたい、と感じるのは決して悪いことではありません。
そうなってしまった場合にどのように自分の中でも折り合いをつけ、再びきちんと仕事をすることが出来るようになるのかが重用なことなのです。
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