嫉妬(しっと)という言葉があります。
一般的には上手くいっている相手を羨ましく思うだけでなく、悪意も含まれているような時に使っています。
羨望(せんぼう)は羨ましく憧れているが悪意はない、という場面で使う印象があります。
嫉妬の二文字に、それぞれ送り仮名を足すと『妬み嫉み』となります。
よく使われる言葉ですし、嫉妬と同じような意味で捉えていました。
言い回しが違うので意味や使い方も若干違う可能性はあります。
妬みと嫉みはとても良く似ています。
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妬み嫉みの意味と使い方
妬み(ねたみ)
自分以外の人の優秀な所に対して羨ましく思ったり、かなわない事に悔しく思ったりする感情が妬みです。
二人で競っているような成績の時に相手だけが評価されて、何故なのかと思うような時にも妬みは起こります。
羨ましさと悪意が入り混じるような気持ちです。
嫉み(そねみ)
嫉みになると相手の優秀さがとにかく気に入らない、という悪意の部分が強くなります。
そして、大変なストレスを抱えているような状態の時もこの言葉を使います。
羨ましさや悔しさや悪意は複雑に入り混じる事も多いので、厳密に区別する事は難しいです。
ですから妬み嫉みはセットで使われるのはよく分かりますし、嫉妬と同じような使い方で差し支えありません。
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嫉妬と妬み嫉み
能力などの優秀さだけでなく、恋愛感情において嫉妬という言葉はよく使われます。
成績とは違いますが、失恋した時は別の女性の方が好きな人に高く評価されたと考える事も出来ます。
ですから、嫉妬や妬み嫉みが使われるのは理解出来ます。
妬みと嫉みの違いは、悪意の方向で区別するという考え方もあります。
妬み
例えば、優秀な人に出会った時、相手に対して羨ましいや悔しいと感じます。
そして、相手を蹴落としたいなどと思ったら悪意は相手に向いています。
それは妬みとなります。
嫉み
一方で羨ましく思った後に、自分の不甲斐なさなどに目が向くようなら嫉みとなります。
自己否定やコンプレックスを感じ易くなります。
僻み(ひがみ)に似た感情と言えます。
最後に
何気なくこんな意味であろうと思い使っている言葉も、細かく調べると使い方が微妙に異なっていると分かります。
人の感情はそれだけ複雑であり、似て非なるものなのだと実感します。
一つの感情が独立して存在するわけではなく、一度に複数の感情が押し寄せるからこそ熟語になったり組み合わせて表現するのです。
調べて納得する事で知識も広がりますし表現力もつきます。
妬み嫉みは負の感情ではありますが、普段人が抱き易い感情です。
意味や使い方を知る事で感情が発生した時に、少しでも抑制出来れば良いと考えてしまいました。
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