ミッション車が苦手な人はクラッチと聞くだけで、自動車学校の嫌な思い出がよみがえる方も多いと思います。
車の運転が上手い方などは、ダブルクラッチと呼ばれる上級者のテクニックを使ったこともあるのではないでしょうか。
実際に使用する機会は、それ程ないのですが、この技をマスターできれば「カッコイイ!」のは間違いありません。
ここでは、そんなダブルクラッチについて紹介します。
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ダブルクラッチのやり方
ダブルクラッチ、通称ダブクラのやり方については、まずアクセルを戻し、クラッチを踏みます。
次に、ギアをニュートラルにして、クラッチを戻します。
次に、アクセルをふかして回転を合わせ、またクラッチを踏みます。
そして、ギアをシフトしてクラッチをつなげるというやり方です。
このように2回クラッチを踏むやり方なので、「ダブルクラッチ」といいます。
普通にシフトをダウンしたりアップしたりする際には、クラッチの操作は1度だけです。
そして、今のミッション車には、シフトチェンジをサポートするための「シンクロメッシュ」という機構が備わっているので、基本的にはダブルクラッチの必要はありません。
つまり、かつてのミッション車には、ダブクラという特殊な切り替え操作が必要であったというわけです。
ダブルクラッチが危険と言われる理由
ダブルクラッチはシフト中、ニュートラル状態で空走してしまうので、危険だという人もいるのですが、実際には、クラッチを離す時間は0.5秒ほどであり、回転数が高ければもっと短くなるので、危険性はかなり低いのが実際のところです。
ダブルクラッチは危険と話すドライバーは上級者ではない?
ダブクラが危険だというドラーバーは、初心者か中級レベルのドライバーとなります。
運転がうまいドライバーであれば、アクセルオフで回転数を合わせますので、ギアを抜く時にクラッチを踏みません。
踏む場合でも、半クラまでです。
ゆえに、空走時間は、シンクロメッシュ機構のMT車と変わりません。
前述しましたように、今のミッション車には、シンクロメッシュ機構が搭載されていますので、ダブクラの必要はありません。
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ダブルクラッチはシフトダウンの際に必要?
それでもダブクラを覚えておくと、シフトアップには有益ではないのですが、シフトダウン際に必要な手法となります。
シフトダウン時にダブクラを使うと、変速の衝撃を緩和させることができるからです。
MT車でシフトダウンする際には、半クラッチにしてつないだとしても、駆動輪にロックがかかったような衝撃を、感じることも少なくありません。
また、シフトダウンする時に、シフトレバーに反発したような機械的な力を感じることもあります。
そのまま無理にシフトしてしまうと、シンクロメッシュ機構を傷める原因にもなります。
ダブルクラッチという上級者の技を使うことで、回転運動のギャップをなくし、切り替えの衝撃を緩和させなくすこともできます。
ダブクラで、シフトレバーをニュートラルのポジションに持って来て、クラッチを動かす際に多少エンジンの回転運動が落ちます。
故に、クラッチ操作でつないだ際の変速の衝撃が、ほぼ起きなくなります。
それにより、車自体にかかる衝撃も減りますので、乗り心地も快適になるということです。
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