何かの病気で血液検査をした場合、通常でしたら病名を告げられることがほとんどだと思います。
しかし、健康診断の血液検査でCRPが高いと言われ、さらに再検査になってしまうと、いったい何の病気にかかったのかと不安になると思います。
「CRPって何」、私自身も健康診断を受ける前までは気にもしなかった医療用語です。
そもそも、CRPとは何かご存知でしょうか。
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目次です。
血液検査の医療用語 CRPとは
これはたんぱく質の一種で、体に炎症や組織の壊死が発生した場合、血液中に増加するものです。
検査によって数値を調べることができるのですが、実はこれだけでは病気の特定まではできません。
そのため、別の検査と組み合わせることになるのです。
ちなみに、CRP数値が高いほど炎症や壊死の具合は大きく、さらに炎症が発生したら数時間から24時間で、急激に数値が上がります。
ただの風邪でも数値は上がるので、検査はせずに様子を見る場合もあります。
血液検査でCRPが高い場合に考えられる病気
陽性反応が強い場合は、結核などの感染症、膠原病、リウマチ熱、心筋梗塞、肝硬変、敗血症、悪性腫瘍など。
弱陽性の場合もウイルス性疾患、急性肝炎、脳炎、内分泌疾患などの疑いがあります。
引用元:http://www.jrcla.or.jp/atoz/rexm/rexm_03_02.html
日本衛生検査所協会によると考えられる病気は、上記のように記載されていますが、この他にもCTRが高くなる原因の病気があるので挙げていきます。
炎症
炎症の場合は歯周炎といった物から、関節炎、骨折や外傷といった怪我の場合もあります。
また手術による影響も考えられます。
ウィルスや細菌
ウィルスや細菌によっても数値は上昇します。
原因は、風邪、インフルエンザ、肺炎、ウイルス性肝炎、結核、デング熱、ウイルス性髄膜炎などが考えられます。
また、小児では発生しにくいマイコプラズマ肺炎の可能性もあります。
アデノウイルス、リウマチ炎、レジオネラ、耳下腺炎、膀胱炎、クラミジア、潰瘍性大腸炎、梅毒、レンサ球菌、急性膵炎、骨髄炎、百日咳も考えられます。
自己免疫不全について
自己免疫不全の場合は膠原病などが挙げられます。
膠原病で多いのが関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)などです。
30代から50代の女性に多いのが関節リウマチです。
20代から30代の女性に多いのが全身性エリテマトーデス(SLE)です。
しかし、膠原病や全身性エリテマトーデス(SLE)といった病気では、数値はそれほど上昇しません。
急激な数値の上昇の場合は、別の病気の可能性が高いのです。
癌について
癌に関しても、基本的には徐々に数値が上昇します。
ですので、急激な数値上昇が癌の可能性であることは極めて低いです。
炎症について
明らかに体のどこかに炎症がある場合、その炎症が原因ですので、その場合は心配をする必要はありません。
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血液検査のCRPの基準値について
定性法(CRPの有無を調べる方法)では陰性(-)が正常。ごくわずかでも炎症がある場合には弱陽性、炎症の強さに応じて強い陽性反応を示します。
最近では定量法(一定の量のなかに含まれる量を調べる方法)で判断するのが一般的になっています。
この場合1デシリットルの血液のなかにCRPが0.3ミリグラム以下であれば正常と考えられます。
引用元:http://www.jrcla.or.jp/atoz/rexm/rexm_03_02.html
日本衛生検査所協会によると、このようにCRPの基準値について説明されています。
この0.3ミリグラムの基準値を超える場合は、注意が必要です。
最後に
考えられる病気はとてもたくさんありますが、神経質になる必要はありません。
血液検査の際に発熱などの自分の身体の不調でも数値は上がるので、体調が悪い場合はそれが原因である可能性が高いです。
検査は空腹状態で行いますので、多少ストレスが溜まりますがリラックスして受けることが必要です。(ストレスで頭痛や体調を崩すこともあります)
血液検査で気になることがあったら、なるべくすぐに担当医に問い合わせてみると安心ですね。
また、健康診断でのCRP検査が自己申告の場合は、なるべく見てもらうようにすることで、病気を早期発見することができます。
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