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「軋轢」「確執」「葛藤」の違いと意味について

投稿日:2016年10月4日 更新日:

 

言語には似ている意味をもつ言葉がいくつもあります。

その違いを正しく理解している人は、一体どれくらいいるのでしょうか。

今記事ではそんな似たような意味を持つ言葉の中から、「軋轢」、「確執」、「葛藤」に焦点をあてていきたいと思います。

この3つの言葉には、どんな違いがあるのでしょうか。

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「軋轢」「確執」「葛藤」の違いと意味

 

軋轢

まず、最初の軋轢は、”あつれき”と読みます。

軋轢には、人の仲が悪くなること。「不和」というような意味があります。

試しに例文を挙げるとすると、「嫁と姑の軋轢」というような風に使うことが出来ます。

類語

類語には、対立、衝突などもあります。

確執

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次の確執は、”かくしつ”と読みます。

確執には、自分の意見を固く主張して譲らないこと。

また、そのために双方の関係が不和になること。

を意味します。

「兄弟の間に確執が生じる」といったように使うことが出来ます。

確執という言葉は「~が生じる」という表現だけでなく、「~がある」という表現も使うことが出来ます。

類語

類語には、様々ありますが確執の類語として最も近いものは、食い違いや行き違い、といった言葉です。

食い違いや行き違いは、協力するものと思っていた相手から反対意見を言われ意見が一致しない、といった意味があります。

葛藤

最後の葛藤は、”かっとう”と読みます。

葛藤には、大きく分けて3つの意味があります。

1つ目は、もつれ。いざこざ。悶着。争い。

2つ目は、心の中にそれぞれ違った方向あるいは相反する方向の力があって、その選択に迷う状態。

3つ目は、禅宗で文字言語のこと。また、公案のこと。

といった意味を持つ言葉です。

 

一般的には、2つ目を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

また、1つ目の意味では「両家の葛藤がつづく」といった使い方、2つ目の意味では「心の中に葛藤を生じる」といったように使うことが出来ます。

類語

類語には、1つ目の意味で言うと、不協和音や仲たがい、も類語です。

2つ目の意味では、コンフリクトなどが挙げられます。

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軋轢、確執、葛藤について

軋轢と確執は相手がいることで生じるので、ほとんど状況としては変わらない意味をもった言葉のように感じますが、前者が修復が難しい場合、後者は互いに自身の意見を曲げなかったことつまり意見の相違で起きたという場合に用いられるので、状況によって正しく使い分ける必要があります。

また、葛藤に関しては他者との言い争い、といった意味合いだけでなく自分ひとりの内面で悩む、といった他の2つにはない状況での使い方、ニュアンスもあるので覚えやすいと思います。

それぞれの言葉を正しく理解し、使いこなすことは一人の人間としてとても重要な事柄です。

ひとりひとりが正しくその旨を理解することが、日本語という言語の質を保っていくことにも繋がっていくのです。

相手を納得させる方法とは

では何故、こういった状況に追い込まれているのかというと、それは、相手を納得させることが出来なかったから、と言えます。

相手に、正当性やメリットなどの有効性をいくら述べても、相手はその意見に賛成してはくれません。

反対に、こちらの信用性が無くなるだけです。

哲学者のニーチェは「さまざまな意見と箴言」の中で、物事は断言することで賛成を得ることが出来る、と書き記しています。

その中では、

自分の意見を通したいなら、まずは断言することだ。

と述べています。

どういうことかと言えば、つまり、はっきりと自信を持って言い切ることが必要ということです。

従って、このように実践すれば、軋轢、確執、葛藤(言い争い)などは未然に防ぐことが可能かもしれません。

 

最後に

 

軋轢、確執、葛藤、似たニュアンスをもつ言葉は、まだまだ沢山あります。

これを機に、普段ご自身が使っている言葉の使い方が、正しいのかどうか振り返ってみてはいかがでしょうか。

ちょっとした心がけで、もしかするとあなたの言葉に対する見方が変わるかもしれません。

この記事がそのきっかけになりましたら、幸いです。

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